店声仁語−1− ( 2000.9.〜2001.3.)

店声仁語:目次・・・

ほほえみ      狩野  誠

いそがしいときに
イライラするときに
くやしいときに
不安なときに


私はそっと
私にたずねる
あなたはいま
ほほえんでいますか
    ……と

ほほえみ読本

 なかなかほほえめない自分がいます。いそがしいときに、イライラするときに、くやしいときに、不安なときに・・・、顔がひきつって、とてもほほえんでなんていられない自分がいます。でも、そんな自分に気がつかない人がほとんどなんです。自分はほほえんでいるつもりで・・・。

 

★ひろはま かずとし
  「あたりまえの愛」     

『どこにでも
 落ちていそうな
 あたりまえの
 愛でいい。』

  『私の夢も
   そしてわがままも
   そのまんま
   受け止めてくれる
   あなたの心の
   器が好きです。』

『もっと楽に
 愛してごらん。
 相手もきっと
 楽になる。』

 

 


『私って いったい
 どれほど愛すれば
 納得がゆくんだろう。

   人間って いったい
   どれくらい愛されれば
   気がすむんだろう。』

 

『ほらまた
  欲という
   だらしない口を
    ぽっかり開けて
 死んだ
  目をして
   生きている。』

2001.3.

 

★日の光  金子みすゞ

おてんと様のお使いが
そろって空をたちました。
みちで出会ったみなみ風、
(何しに、どこへ。)とききました。

ひとりは答えていいました。
(この「明るさ」を地にまくの、
みんながお仕事できるよう。)

ひとりはさもさもうれしそう。
(わたしはお花をさかせるの、
世界をたのしくするために。)

 

 

 

 

ひとりはやさしく、おとなしく、
(わたしはきよいたましいの、
のぼるそり橋かけるのよ。)

のこったひとりはさみしそう。
(わたしは「かげ」をつくるため、
やっぱり一しょにまいります。)

 

 明るい日の光、誰もが楽しく温かく、夢を見るような陽のひかりのなかに、かげを見ていた金子みすゞの透き通るようなこころ、すごいですね。

2001.2.

 


★還暦の方のお祝いに赤い「ちゃんちゃんこ」のかわりに赤いベストを求めてくるお客さんがいる。ずいぶんと歳をめされたように思われたものだが、いざ自分がその歳を迎えると還暦はまだまだ若いと思っている。息子がまだ小さい(中学2年)こともあり、そう老け込んではいられないせいもあるが、私自身が父55歳の時の子で還暦の父が老け込んでいたとは思えない。それでも、小さいときから友人の父親に比べ年とった父が、幾つまで生きていてくれるか気になったものである。大学を出てすぐ家業を継いだ私に、母は継いでくれと頼んだことはないと言っていたが、その時父は77歳、頼まれなくても見兼ねて継いでしまったのかもしれない。
 同じ思いを息子にはさせたくないが、小学3年のときベッドの中での息子との会話が忘れられない。

「お父さんのお父さん、おじいちゃんは幾つまで生きたの?」
「86歳、お父さんが31のとき亡くなった」
「・・・・・・  」
「おとうさん、 100ぐらいまで生きてね」

息子もまた友達の親より年とった父親を私に感じて小さな心を痛めていたのかもしれない。背ものび少し大人びてきた息子がその優しさを忘れないでいて欲しい。

2001.2.

 


★お店のウインドウにアンティックなゴルフクラブが飾ってあります。年代はわかりませんがかなり古いもので、ヘッドには「niblick」と彫ってありますから今の9番アイアン。シャフトはヒッコリー、木製です。今のボールを打ったらひとたまりもなく折れてしまうでしょう。
ある日、背広姿、白髪の老紳士が入ってきて、

「君、ゴルフが好きなのかね」
「はぁ?」
「古いクラブが飾ってあるじゃないか。私も集めているんだよ」

彼の紳士、ウインドウのクラブを手にとって言いました、
「このシャフトね、木だけど丈夫なんだよ。ブロッコリーって言う木だ」

2001.1. 

 
★あした     金子みすゞ

まちであった
かあさんと子ども
ちらと聞いたは
「あした」

 

まちのはては
夕やけ小やけ
春の近さも
知れる日

なぜかわたしも
うれしくなって
思ってきたは
「あした」

2001.1.

 
★こころ    金子みすゞ

おかあさまは
おとなで大きいけれど
おかあさまの
おこころはちいさい

だって、おかあさまは
いいました、
ちいさいわたしで
いっぱいだって。

 

わたしは子どもで
ちいさいけれど、
ちいさいわたしの
こころは大きい

だって、大きいおかあさまで、
まだいっぱいにならないで、
いろんなことをおもうから

2001.1.

 


★微笑んでばかりでなく、時には怒ることも大切です。だって生きているんですから、って言った人がいました。そうですね、怒るときには怒らなくては。でも、あとで、あんなに怒らなくてもよかった…ってことありませんか。決してあなたに悪気でしたことではない、本当にあなたを思ってのことだった…。そう、やはりみんな生きているんです。それでも許せませんか。ほほえめませんか。

2000.12.

 


★同い年なのに若く見える人、老けて見える人。きっと心の持ち方の違いかな。苦労が多いから…って言う人もいる。でも、若く見える人がいる。苦労が多くても、疲れていても、そんなものおくびにもださないで、いつでも夢を持って、いつでも温かな想いをもって、ひとを愛し…。そんな思いの中で夢をゆめみていました。歳を忘れて、だから、若い?

2000.12.

 

★89歳の現役の医師、聖路加病院の日野原重明先生の言葉

愛すること
 創ること(はじめること)
  耐えること

 


★『 いろんな立場に 立ってこそ いろんな景色が 見えてくる 』

(ひろはまかずとし)

いろいろな立場に立って、いろいろな見方で物事を見ることのできる人。
どんなに立場が変わっても、同じ見方しか出来ない人。
そして、
どっちがいいかわからない人も大勢いることがわかりました。

 
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